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初仕事完了!
ナナカマドの月5日 [3]
Prologue.06~08
 魔物を元の姿に戻した後、街外れの祠で守護水晶の修繕をした。初めてお逢いする精霊様があんなに大らかな方だったなんて知らなかったし、まさかそのウタヨミ様に直接修繕の仕事を頼まれるなんて。それだけ、守護水晶はホルンだけじゃなく世界にとっても重要なものだってことなんだ。

 初仕事ですごく緊張したけど、頑張ったおかげで守護水晶も元通りになったし、何より精霊の祝福を授かったのが嬉しかった。この証に誇れるような、立派な調律師になってみせるぞ。


 エスパーさんにも無理を言ってしまった分、それでも請けてくれた彼を信じたいな。お父さんのよしみなのかも知れないけど、なりたてとはいえ僕だってもう大人なんだ。平気で人を裏切るようなことはしたくない。

 僕のわがままで負けてもらう以上、代替案に必要な手間にも進んで協力するつもりだけど。エスパーさんの言う寄り道って何なのかな? 気になるなぁ。
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調律師の証

酒場で見た人
ナナカマドの月5日 [2]
Prologue.02~05
 出張で仕事しているお父さんの顔を見て行くため、ホルンの店に寄った。寄れとは事前に言われてたけど、わざわざ言われなくても長旅前の挨拶くらいはしっかりするよ。人を呼んでおいて散歩で店空けてることの方が問題だと思うよ。

 それとお父さんを探しに行った酒場で、不思議な人に逢った。見かけた時の騒ぎにも驚いたけど、今時貴重な銃をいくつも持ってたり、強力な魔法を使ってたり、謎だらけの人だ。一体どこの人なんだろう? 酒場のお姉さんが「変な噂がある」って言ってたのも少し気になる。

 僕の早とちりが原因で初対面からドタバタしてしまったけど、魔物が出た時にあのお兄さんがいてくれて本当に助かった。僕、何もできなかったし。

 お兄さんの魔法と、お父さんがくれた杖。もし二人がいなかったらって思うと……何だか自分がすごくなさけなく思えてくる。

 いきなり自分の未熟さを痛感したけど、お父さんが励ましてくれたのはとても嬉しかった。

 できることから、がんばろう。
Monster Report



 守護水晶の欠片を誤飲した鳥の雛が、負の力を受けて変異した魔物。習性は知ってたけど水晶の力のせいか再生能力が高かった。羽毛の色も全然違うし、まさかシェラ鳥が原型になってたとは思わなかったな。



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水晶樫の杖

前夜のときめき
ナナカマドの月4日 [1]
Prologue.01
 春祭りの片付けがようやく終わった。皆から「明日に備えろ」って言われて早めに切り上げちゃったけど、よかったのかな。

 明日から僕もいよいよ旅に出る。それは、一人前の職人として認められるってこと。お婆ちゃんやお父さんと同じように、世界を巡りながら自分の仕事をするんだ。いつ戻るかはまだ分からないし、お父さんの監督なしで旅をしたこともないから不安も大きい。それでも、やれば何とかなるって信じたいと思う。

 出発が楽しみで、お母さんが明日のために用意してくれた服をこっそり着てみたりもした。やっぱりオシャレでかっこいいな。

 旅に必要なものも確認したし、準備はばっちりだ。明日、晴れるといいなぁ。
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旅道具一式
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