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ひとつの童話

 最初は、ずっとずっと昔におばあちゃんから聞いた話。毛布にくるまった僕の頭を撫でながら、話してくれたことがある。



 この世界は、樹の神さまが作った大きなお家なんだよ。

 お家を支えてくれてるのは、樹の神さまが植えた魔法の樹なんだ。

 植物、動物、人間。色々な生き物の幸せや暖かい気持ちを浴びながら、魔法の樹は少しずつ大きくなってきた。

 お家に住んでる皆が辛くて嫌な気持ちになると、魔法の樹もときどき具合を悪くする。それが、怖い魔物達になって現れるんだ。

 魔法の樹は、皆のことがとっても好きだから。みんなが魔物に襲われないよう、「水晶」を生んでくれるんだよ。

 でもね、“人”はよくばりだ。それは世界にとって、良いことにも悪いことにもなる。

 魔法の樹が護ってくれるから、水晶があるからって、何でも好き放題していいわけじゃないんだよ。


 いいかい、ソロ。

 この世界は、私達を含めた「皆」のお家だ。

 魔法の樹はこのお家に住む命にとって、もうひとりのお父さんであってお母さんなんだ。

 お父さんお母さんを本当に困らせたり、哀しませるようなことはしちゃいけないよ。

 そうでなきゃ、きっとバチが当たるんだからね。


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