piece.00
ひとつの童話
最初は、ずっとずっと昔におばあちゃんから聞いた話。毛布にくるまった僕の頭を撫でながら、話してくれたことがある。
この世界は、樹の神さまが作った大きなお家なんだよ。
お家を支えてくれてるのは、樹の神さまが植えた魔法の樹なんだ。
植物、動物、人間。色々な生き物の幸せや暖かい気持ちを浴びながら、魔法の樹は少しずつ大きくなってきた。
お家に住んでる皆が辛くて嫌な気持ちになると、魔法の樹もときどき具合を悪くする。それが、怖い魔物達になって現れるんだ。
魔法の樹は、皆のことがとっても好きだから。みんなが魔物に襲われないよう、「水晶」を生んでくれるんだよ。
でもね、“人”はよくばりだ。それは世界にとって、良いことにも悪いことにもなる。
魔法の樹が護ってくれるから、水晶があるからって、何でも好き放題していいわけじゃないんだよ。
いいかい、ソロ。
この世界は、私達を含めた「皆」のお家だ。
魔法の樹はこのお家に住む命にとって、もうひとりのお父さんであってお母さんなんだ。
お父さんお母さんを本当に困らせたり、哀しませるようなことはしちゃいけないよ。
そうでなきゃ、きっとバチが当たるんだからね。